CdGGS+65

 

2004年、シンガポールにオープンした「コム デ ギャルソン ゲリラストア+65」を仕掛けたのもテセウス・チャン&WORKだ。最初はチャイナタウン、そしてアラブストリートのモスク近くのハジレーンへ。

開店以降、ゲリラ的に移転するたびに「ゲリラストアがあった地区は流行る」という伝説を作った。

「チャイナタウン、アラブストリートの次はリトルインディアか、という周囲の予想を裏切って、HDB(公共団地)に移転しました。普通のシンガポール人が日々の生活を営む場所です。つまり、ハイエンドな商品を売っているようなグラマーな商業区域を避けることによって、ゲリラストアの掟は守られたわけです」(テセウス・チャン)

その後、2007年にゲリラショップは元女子校の理科実験室に移転し、現在は閉店しているが、女子校跡にはデザイン・オフィスやギャラリー、カフェなどが次々とオープンし、「Old School」というクリエイティブスポットとして人気を集めている。

テセウス・チャン&WORKがオフィスを構えるのもこの場所だ。

マウント・ソフィアに位置する「Old School」(左)と、今年1月まで運営されていたゲリラストア+65(中)。今後、デザイン系ギャラリーWORKHOTHOUSE(WHH)としてオープン予定。

「コム デ ギャルソン ゲリラストア+65」のオープンに合わせて発刊されたコンセプト・マガジン『GUERRILLAZINE』もWORKが制作している(右)。